偏頭痛
偏頭痛とは

偏頭痛は頭の血管が過度に拡張することにより、まわりの神経が刺激されて痛むものです。20~50歳代の若い年齢層、特に女性に多くみられ、月に1~2回、多いときで週に1回、発作的に頭痛が起こるのが特徴です。
頭の片側、時には両側が脈打つように「ズキンズキン」「ガンガン」と痛み、吐き気を伴います。また、体を動かすと痛みがひどくなり、さらに、音や光に過敏になるため、周囲がうるさかったり、明るいところでは頭痛が一層ひどくなります。頭痛は数時間から3日間ほど続き、発作中はたいへんつらいのですが、発作が終われば、ふだんと変わらない状態に戻ります。
片頭痛の特徴
この片頭痛には目がチカチカする閃輝暗点(せんきあんてん)や空腹感といった前駆症状の後に、片側に頭痛が現れる典型的(古典的)偏頭痛、はっきりとした前駆症状はありませんが、眠る前に漠然とした症状(全身倦怠感・ゆううつ・イライラ・不眠・食欲不振等)を伴いつつ両側に頭痛が現れる普通型偏頭痛などがあります。
片頭痛には頭を動かすと痛みが悪化する、光や音、臭いに敏感になる、吐き気を伴う場合や実際に吐いてしまうといった特徴があります。また、首や肩のこり、生あくび、閃輝暗点、顔に風があたると痛い・眼鏡やイヤリングが不快、髪を結んでいるのが辛い、くしやブラシが痛くて使えないといった感覚障害が前駆症状として現れることがあります。女性に多い頭痛でもあります。
片頭痛の原因
片頭痛の原因がまだハッキリわかりませんが、頭部の血管が拡張し、炎症を起こして痛みが発生するのが片頭痛は以下に2つと考えられます。
①血管拡張によるもの:
頭部の血管が拡張することによって頭痛が発症します。血小板からのセロトニンが放出されるため一旦脳の血管が収縮し、時間の経過とともにセロトニンが分解されていき減少することによって一度収縮した血管が逆に拡張するため起こるという。
②三叉神経によるもの:
三叉神経の原因です。何らかの刺激によって三叉神経が刺激されることにより、三叉神経の末端から血管を拡張させる作用をもつ様々な神経伝達物質が分泌されます。 拡張した血管や炎症が神経を刺激して痛みが起こるという。 そのほか考えられるものは、空腹、寝すぎ・寝不足、急激な温度変化、首筋や肩のこり、ストレス、月経など、その引き金となる誘因がたくさんあります。また女性の半数は月経周期に合わせて頭痛が起きています。特に月経の1~2日前から、始まった1~2日後までの間は、エストロゲンという女性ホルモンの血中濃度が急激に低下することが引き金となって頭痛が起きるのではないかといわれています。
当院は偏頭痛の鍼灸を施術しています。偏頭痛の主な原因は精神的なストレスと身体的ストレスによるものです。鍼灸はストレス解消するツボを中心に施術し、心身のリラクゼーションができます。緊張した頭のまわりの筋肉や、頚、肩のまわりの筋肉を鍼灸でほぐして、頭痛の症状を緩和することができ、継続的に治療することで予防効果もあります。長期間の薬の服用で、薬が効かなくなった頑固な慢性化した頭痛でも鍼灸治療の効果が見られます。